Tiangong (天宮)
概要
天宮(てんきゅう、Tiangong)は、中華人民共和国が運用する宇宙ステーションである。天宮1号(2011年打ち上げ)および天宮2号(2016年打ち上げ)は試験機であったのに対し、現在運用中の天宮は2021年より建設が開始された完成型の宇宙ステーションであり、旧ソ連のミールに匹敵するサイズとなっている[5]。コアモジュール「天和」と2つの実験モジュール「問天」「夢天」で構成され、3名の宇宙飛行士による長期滞在が可能であり、クルー交代時には最大6名の収容ができる[2]。同時に複数の宇宙船や貨物船がドッキングでき、指定のドッキングハッチを持つ他国の宇宙船もドッキング可能な設計となっており[2]、低軌道を周回する地球観測および宇宙科学実験のプラットフォームとして機能する。運用期間は約15年間と見込まれている[2]。
この宇宙機に搭載されているコンポーネント一覧
コアモジュール
天宮宇宙ステーションの中心部を担い、長さ16.6m、直径4.2mである。3名の長期滞在と最大6名の収容を可能とし、全体制御を行う。[1][3]
コアモジュール
中国宇宙ステーション全体を制御する中枢モジュールである。長さ16.6m、直径4.2mの大きさを有し、3名の宇宙飛行士の長期滞在が可能であり、クルー交代時には最大6名の宇宙飛行士の収容ができる。複数のドッキングハッチを装備し、他のモジュールおよび補給船との接続点となる[2]。
ドッキング機構
神舟系列、貨物船天舟、および指定ハッチを持つ他国宇宙船のドッキングを可能とする。複数同時ドッキングに対応する。[1][3]
ドッキング機構
天宮ステーションおよび各モジュールが備えるドッキングハッチであり、複数の宇宙船や補給船の同時ドッキングを可能とする。指定のドッキングハッチを持つ他国の宇宙船もドッキング可能な設計となっている[2]。
ロボットアーム
輸送・補修作業を担う10m級のアームである。実験モジュール設置や外部作業に使用される。[4]
機体構造
天宮ステーションへの宇宙飛行士輸送および交代を担う有人宇宙船である。神舟12号、13号、14号、15号など複数機が天宮への有人ミッションを実施する[2][4]。
補給船
天宮ステーションへの定期的な物資補給を担う無人補給船である。8ヶ月に1度の頻度で、科学実験装置および宇宙飛行士のための資材を輸送する[3]。複数機が順次打ち上げられる。
太陽電池パドル
天宮ステーションの電力供給を担う太陽電池パネルであり、地球低軌道での太陽光を利用して継続的な電力供給を行う。バッテリとの組み合わせにより、地球の影の領域での運用も可能とする。
電力制御ユニット
太陽光発電パネルと連動し、全モジュールの電力供給・管理を行う。長期運用を支える。[3]
通信機器
地上管制センターおよび宇宙飛行士との間の通信を行うシステムであり、ステーション運用に必要なデータ通信および音声通信を担当する。
通信機器
地上局およびドッキング宇宙船とのデータ・指令通信を担う。国際協力対応を含む。[1]
姿勢制御ユニット
宇宙ステーションの姿勢維持と軌道制御を行う。3モジュール全体の安定性を確保する。[3]
データ処理ユニット
天宮ステーション全体の制御および運用を担う搭載コンピュータシステムであり、各モジュールの統合制御、補給船および有人宇宙船とのドッキング制御を実現する[2]。
実験モジュール(問天)
天宮ステーションの2つの実験モジュールの1つであり、2022年7月に「天和」とのドッキングに成功した[3]。宇宙科学実験およびペイロード運用のためのプラットフォームとして機能する。
実験モジュール(問天)
天宮のT字型構成を形成する実験モジュールである。2022年7月に打ち上げられ、天和に接続された。科学実験を主に担う。[2][3]
実験モジュール(夢天)
天宮のもう一つの実験モジュールである。2022年10月31日に打ち上げられ、天和および問天に接続された。光学観測などを担う。[2][3]
実験モジュール(夢天)
天宮ステーションの2つの実験モジュールの1つであり、2022年10月に天和とのドッキングに成功した[3]。「問天」とともにT字型の配置を形成し、ステーションの完成を実現した。
観測機器
天宮ステーション完成後に打ち上げおよび設置される光学望遠鏡であり、宇宙からの天文観測を実現する[2]。