Soyuz MS

Roscosmos
打ち上げ日: 複数のミッションが存在。例:ソユーズMS-27(73S)は2025年4月8日、ソユーズMS-28(74S)は2025年11月27日に打ち上げられた[2][3]。

概要

ソユーズMS(Soyuz MS)は、ソビエト連邦およびロシア連邦が開発・運用する最新型の有人宇宙船である。国際宇宙ステーション(ISS)への宇宙飛行士の往復輸送を主目的として設計されており、1~3人乗りの能力を有する。ソユーズMSシリーズは従来のソユーズに比べて搭載コンピューターの計算能力が向上し、打ち上げからISSへのドッキングまでの時間を大幅に短縮することを実現している[6]。

この宇宙機に搭載されているコンポーネント一覧

構造・機構系3件

サービスモジュール

ソユーズ宇宙船の推進系、電源系、熱制御系などの主要なシステムが搭載される円筒形モジュールである。ISSへのドッキング時にはこのモジュールが最初に接近し、再突入前に分離される[7]。

ドッキング機構(接続機構)

ソユーズ宇宙船とISSの各ドッキング・モジュール(プリチャル、ラスヴェットなど)との間で機械的かつ電気的な接続を実現する機構である。高速ランデヴー時でも安全で確実なドッキングを可能にする[2][3]。

再突入カプセル

3人の宇宙飛行士が搭乗するプレッシャーカプセルであり、ISS滞在後の地球への帰還時に大気圏再突入を耐える耐熱構造を有する。球形設計により内容積を最大化しながら構造強度を確保している[7]。

推進系2件

ロケットエンジン

打ち上げ直後にロケットの異常が発生した場合、乗員カプセルを急速に上昇させて安全な高度で分離させる固体ロケットモータである。ソユーズの有人運用における最重要な安全装置である。

推進ユニット

ソユーズ宇宙船の軌道制御と姿勢調整に用いられる推進系統である。ISSへのアプローチおよびドッキング時の微細な軌道修正を行うスラスタシステムから構成される[7]。

熱制御系1件

熱制御ユニット

ソユーズ宇宙船の内部機器の熱を放散するためのラジエーターであり、ISSへの約8か月間の滞在中における乗員の安全と機器の正常動作を維持する[2][3]。

電源系1件

太陽電池パドル

ソユーズ宇宙船の電力供給を行う太陽電池パネルである。ISS往復時の長期運用において必要な電力を供給し、化学バッテリと組み合わせて信頼性の高い電源システムを構成する[7]。

通信系1件

通信機器

ソユーズとミッション管制センター間の双方向通信を行うアンテナである。高速ランデヴーを実現するため、軌道決定時に限られた通信の中で迅速なデータ送受信が可能な設計となっている[6]。

姿勢・軌道制御系1件

ドッキング機構(高速化)

ソユーズMS-17で初めて採用された超高速ランデヴー方式であり、従来の約6時間から3時間3分へのドッキング時間短縮を実現する。搭載コンピューターの能力向上と組み合わせて、自動的にISSへの接近・ドッキング制御を行う[6]。

データ処理系1件

搭載コンピュータ

ソユーズMSに搭載されるコンピュータであり、軌道決定や高速ランデヴーのための複雑な計算を行う。2010年のソユーズTMA-M以降、計算能力が大幅に向上し、通信が限られた状況でも迅速に軌道計算を実施できるようになった[6]。