PSLV
概要
PSLVは、インド宇宙研究機関(ISRO)が開発した中型ロケットである。その名称は「Polar Satellite Launch Vehicle(極軌道衛星打ち上げロケット)」に由来し、地球を南北に回る極軌道への地球観測衛星などの打ち上げを目的に開発された。1993年の初打ち上げ以来、約60機が成功裡に打ち上げられ、約95%の成功率を誇っている。PSLVはインドの宇宙開発を支える主力ロケットとして、通信衛星、地球観測衛星、月探査機、火星探査機など多様なミッションに使用されてきた。商業打ち上げサービスも提供されており、国際的な競争力を有している。
この宇宙機に搭載されているコンポーネント一覧
機体構造
ロケットの上段に搭載される衛星やペイロードを保護する外殻部品である。打ち上げ時の空力加熱と圧力から搭載機器を守る。
ロケットエンジン(第1段)
PSLVの第1段に搭載される固体ロケットエンジンである。側面に2基のロール軸制御モジュールと2基の1段エンジンの噴射制御タンクが装備されている。
ロケットエンジン(第2段)
PSLVの第2段に搭載される液体ロケットエンジンである。第2段の姿勢制御装置は初期段階で問題が報告されたが、その後改良されている。
ロケットエンジン(第3段)
PSLVの第3段に搭載される固体ロケットエンジンである。第3段の姿勢制御装置は初期段階で問題が報告されたが、その後改良されている。
ロケットエンジン(第4段)
PSLVの第4段に搭載される液体ロケットエンジンである。キックステージとして機能し、衛星をより高い軌道へ投入する。
推進剤タンク
各段に搭載される推進剤を貯蔵するタンクである。4段式設計により、PSLVの4段式コンポーネント(CAの標準型)と比べて400kg推進剤が少ない改良型も存在する。
電力制御ユニット
ロケット全体の電力供給と管理を行うユニットである。打ち上げから最終段の分離まで、各系統への安定した電力供給を実現する。
姿勢制御ユニット
ロケットの各段の安定性と姿勢制御を担うユニットである。ロール軸制御とピッチ・ヨー制御を実現する。
誘導・航法・制御ユニット
ロケットの軌道計画、軌道追従、および段間分離などの制御を行う中枢システムである。
ペイロード
PSLVの最上段に搭載される衛星やペイロードを固定・保護するためのスペースと機構である。622km太陽同期軌道へ1,100~1,800kg、または地球低軌道へ3,500kg程度のペイロード搭載能力を有する。